この数ヶ月間、月に1回のペースでモックアップで照明実験をしている現場に出かけてきました。
これまでの出来映えで、いろいろなものがよく見える環境が出来上がりつつあり、今回はお遊びで私物を持ちこみ、その環境の中で眺めて見ました。
結果としては、陶器、漆器、軸ものなど何を入れてみてもいい案配に見えました。
この青磁の茶入れも定石からすると、3500~4000Kくらいの色温度で見るのいいところですが、今回の照明では、低いところから高いところまでどこで見てもいい感じです。光の回り込みも小細工することなくおいただけで、ほぼOKになる見え具合でした。
広げてみて感心したのがこちら。
数年前に照明実験の時のサンプル用として買い求めた江戸後期(らしい)の肉筆浮世絵ですが、時々自宅の床の間にもかけてよく見ているのですが、
「あれ、これオレの?」
と素直に驚くくらい良く見えました。
いい環境で見ると、ものの価値がぐっと上がる事を実感しました。
自宅の床の間にかけて、値付けしてもらうよりも、倍くらいの値段を付けてもらえるのではないかと思いました。
改めて、ものを見る環境においては照明の役割が大きいことを認識してきました。
この件のモックアップ検証はこれで終わりの予定です。
後は、このモックアップ検証以上の環境を作れるように、心して本番用を作って行くだけです。
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